少し桜が咲き始め、近くの河川では燕も見掛ける時期となりました。それでも今年はまだまだ寒い…。

お陰さまでエブリデーラインが満8年となり、いろいろと感謝致しております。
当たり前ですが歳も重ね、世間や環境の影響もあり、考え方、心の動きも自然と変わってきました。しかしエブリデーラインの真の目的である「変化の継続」はかなり難しく、発想の乏しさゆえ相変わらずの頼り無い自分の画に、強烈な心細さを日々感じております。
エブリデーラインは一日一枚の事ですから、ここまで大半を直ぐ乾くアクリル絵具で描いてきました。そこにオイル等も少し活用し、根本的な作業に変化を入れ悪戦苦闘しております。
改めて心の解放と、制作という作業に注意を払い、細やかな追求をしなければならないと思える近頃です。

それと同じく「変化しない」変わらないためにエブリデーラインをやっているのかも…という弱気でしょうか、諦めに似た、そんな気もしてきたのも正直なところです。
世の急速な流れは黙ってても心が変っていきそうです。変化というより「都合よく変えられてしまう」そんな誘惑のような便利な流れは凄まじいです。そんな中、小さなスケッチブックを一枚ちぎり、気持ちを込め、感覚、適当も込めて画を描き、インターネットで公開する。手元の画とモニターの画の違い。この身勝手で烏滸がましい作業が自分の現在を嫌でも確認させ、そして何かしら反省させます。

まあ何事も気付くのが遅い僕ですから人一倍時間が掛かります。そうと分かっていてもやはり呑気もほどほどにしなければならなく焦りもあります。
これからは9年目となります。今までのような闇雲の表現を少し抑え、腰を据えた変化を求め作業致します。画を無理に変えていくのではなく、自信の持てる制作を目指し、今まで以上に気を使い画面に向かいたいと思います。
焦りはありますが「じっくり」をテーマに多く動く。それが現在の目標であり、そういう時期に来たのだろうと遅れ馳せながら感じています。




平成22年 3月31日

『エブリデーライン/腰を据えた変化』

Thinking 67