今年も春を迎え、
まもなくエブリデーラインが10年を過ぎようとしている。
運が良く続けることが出来た。
有難いことに続けさせていただいた。
すべてにおいて感謝しかありません。

この10年は社会的に大きな事があり、
人々の常識も変ってきましたが、
相変らず問題は山積みで混沌とした暗いイメージは変わりません。
僕にとってもささやかではあるがいろいろな事がありました。
多くの方々との交流や作品などで刺激を受け、
喜びや悩みを繰返し、たくさんの顔が浮かんでくる
とても長く感じる10年でした。

エブリデーラインは日々、
少しでも表現の幅を拡げ、成長したい思いで
自分なりの解釈した言葉や発見で進ませてきた活動。
その時々の思いや感覚、今までの制作の流れを拾うことが出来る、
一枚一枚具体的に確認するための貴重な資料でもあります。

しかしその流れを振り返ると、
いつも下流のような穏やかなもので、たいした成長が見られない
努力不足ののんびり進んだ10年となってしまいました。
努力不足もそうだが自分の小さな実力は
いつまでも同じ地点で足踏みし、
新たな先へ踏み出す表現には至らなかった…。
きっとこの10年を長く感じた原因は
僕に上流のような激しさが
足りなかったことかもしれません。
とまあ、残念で恥ずかしい反省となりましたが、
「もっと出来たはず…」
という自分に期待し過ぎた楽観的なところもあり、
現在の自分の状態では当然な結果であったとも思っている。
もしエブリデーラインを始めていなければ
現在の表現はどうなっていたことか。
そう考えると、多少は救われるようにも思うのです。

そうは言ってもとにかく僕はまだまだ頭が固い。
マイペースな独学で自己流の能力では
表現の幅はそうは拡がらない。
10年そこらでは、足らない男なのだ。
一応節目を迎えるこの10年を下拵えだったときっちり諦め、
これからは、もっと冒険心を持ち、焦るようにも描かなければ、
現在から脱皮する事は出来ないだろう。
そして、豊かに心を動かし、元気に発展していく
息吹を感じさせるような雰囲気を表現したいと思っている。

2002年4月から今までホームページで掲載してきましたが、
見ていただいた方々には本当に感謝致しております。
これからも一日一日制作し、更新する予定ではありますが、
毎日の更新は少し緩くさせてもらおうと考えております。
時間でゆとりを作り、行動範囲を広げ
体からもっと動かせるようにする為に
どうかお願いしたいところであります。
エブリデーラインの当初からの姿勢は
少し変わってしまうかと思いますが、
制作は毎日続けていきますので、
どうぞこれからも時々のチェックを宜しくお願い申し上げます。




平成24年3月26日 都守太朗

『エブリデーラインの10年』

Thinking 72